生体顔認証付き搭乗ゲートへのマザーボード採用事例/ 薄型Mini-ITX AIMB-286

2021/03/11

#事例

AIMB-286_1640x920_2 日本に訪れる外国人観光客は、2020年では年間4,000万人を記録し、2030年までにその数は6,000万人に増加すると予測されています。こうした中、出発地点から円滑に目的地まで結ぶ「迅速かつ、安全な移動ができる輸送・交通ソリューション」が求められています。例えば、空港内の税関では取り組みの一環として、さらなる「混雑緩和」や「観光客の顧客満足度向上」を目指しており、その中でも、「生体顔認証搭載の搭乗ゲート」は観光客の安全や手続きの効率を向上させる必要不可欠なソリューションとなっています。このようなソリューションを活用することで、旅行者は空港内の様々な手続きを円滑に通過できるようになります。

課題

日本を拠点を置く機器メーカーのお客様（以下、B社）は、リアルタイムで正確に乗客の顔のマッチング機能を提供できる、信頼性の高い産業用マザーボードを求めており、ソリューションには以下の要件がありました。

様々な手続きを簡単に通過できるよう、旅行客が歩きながら認証を行えるシステムの形成
デザイン性が高く、コンパクトなキオスク端末に組込める薄型フォームファクター
顔認識システムが様々な場所に配置されているセルフチェックカウンター、搭乗ゲート、税関検査場などで「リモートでの管理＆メンテナンス」
実績のあるの組込み開発受託サービス（DMS）や迅速なサポートによる「Time-To-Market」の実現

ソリューション

組込み市場におけるリーディングカンパニーであるAdvantech、およびアドバンテックテクノロジーズ（福岡・直方市）は、リモート管理ソフトウェアを搭載した包括的ソリューションを準備。多様なプラットフォームや標準フォームファクターをカスタマイズすることができます。また、業種・業態に特化したカスタムサービス（DMS）をご用意しており、開発スケジュールを大幅に短縮し「Time-To-Market」を実現できます。

アドバンテックテクノロジーズのカスタムサービスの詳細はこちら

省スペースでもパワフルなスペックなMini-ITX マザーボード

AIMB-286_1200x673 アプリケーションイメージ：クリックして拡大

AdvantechのAIMB-286は、第9世代インテル Core™ i7プロセッサ搭載の薄型Mini-ITXマザーボードです。このマザーボードは、高性能な演算能力と豊富なI/O接続を特長としており、搭乗ゲートの管理やチェックインといったタスクを実行しながら、リアルタイムで顔認識を円滑かつ正確に実行することができます。

薄型(高さ：25mm)が特長のAIMB-286は、搭乗ゲートのキオスク端末に組込める最適なマザーボードです。カメラ、センサー、読取インジケーター、タッチスクリーンといった顔認識に使用される周辺機器向けのUSB 3.2 Gen1をはじめとしたI/Oを搭載しています。また、円滑にリモートで操作できるよう、ストレージやワイヤレスモジュールをインストールするために設計された、M.2 B-KeyとE-Keyに対応しています。このソリューションは、ブロードキャストで使用するデュアルチャネル3.2Wアンプをオンボードしており、コスト削減、省スペース化に貢献します。

マザーボード規格一覧

motherboard_formfactor_standard_lineup_1200x584 クリックして拡大

IoTデバイス運用管理ソフトウェア、Wise-DeviceOnを搭載

搭乗ゲートをリアルタイムで効率的に監視・管理するため、AIMB-286は、IoTデバイスの運用管理ソフトウェア、「Wise-DeviceOn」を付属しています。このソフトウェアは安定した動作で顧客満足度を向上させ、トラブルシューティングにで発生する人件費やメンテナンス費用を削減することができます。

また、デバイスをリモートで監視・管理を行うことができます。BIOS更新が中断されても、デバイスリスクや、ソフトウェア更新、BIOS復帰に関する通知をすぐに受信できます。この機能で、メンテナンス費用を最小限に抑え、システムの信頼性を高めることができます。

WISE-DeviceOn詳細はこちら

迅速で包括的なカスタマイズサービス、One Advantech Service

Advantechのワンストップショップサービス（関連するあらゆる商品を取り揃える販売形態）を利用したB社は、業種・業態に特化したソリューションの開発だけでなく、ケーブルや包装などもカスタマイズすることに成功しました。また、当社の経験豊富なBIOS・AEチームに依頼して、CPUの温度監視やファン設定を有効にしました。こうして、アプリケーションの「リアルタイム監視」、「高信頼の運用要件」を満たすことができたのです。

Advantechのすべてのカスタマイズ・サービスは、生産品質を保証するために、Advantech独自の厳格な検証プロセスで認証されています（ベンダー調達、互換性試験、落下試験、量産品質管理を含む）。最終的に、Advantechは「One Advantech Service」を導入し、B社に効率的なサービスを提供しました。本社の製品チームと地域のFAE / RMAチームの緊密な協力による24時間以内の迅速な技術サポートの提供や迅速な修理サービスを提供して、ロジスティックの労力を削減し、ターンアラウンド（注文を受けてから処理をして発送するまでの行程にかかる時間）を減らすことができます。