AMR/AGVへの組込みに対応した小型ボード/ MIO-5375
AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)およびAMR(Autonomous Mobile Robots:自律移動ロボット)の需要は、製造業の自動化やeコマースにより拡大する倉庫での使用、さらに人的資源の不足に対処するアプリケーションなど、さまざまな要因により急速に増加しています。 ある調査によると、この市場は2017年の10億米ドルから2022年には70億米ドルに成長するとされています[1]。
[1] Ash Sharma, The Mobile Robot Market in 2022 - Our Predictions, https://www.interactanalysis.com/mobile-robot-infographic/ |
AGVとAMRの最大の違い
AGVとAMRの違いは、一見すると分かりにくいものです。AMRは新しい技術を利用しており、AGVよりも速く、賢く、効率的です。さらに、AMRは内部のセンサーと強力なオンボードコンピュータを利用して動作環境を把握できます[2]。 これらの特徴により、AMRはより機敏な動きを要するアプリケーションに適応することができます。また、施設内の複雑なルートを走行するために、AMRは、多様なI/Oインターフェースを備えた強力かつ小型の組込み型の産業用ボードを必要とします。
これらのI/Oを使用して、カメラ、センサー、制御ブロード、ディスプレイ、その他のエンドデバイスとの接続が可能になります。
[2] Fetch Robotics, The Cloud Robotics Platform for On-Demand Automation, https://fetchrobotics.com/fetch-robotics-blog/amrs-vs-agvs-whats-the-difference/ |
AMR実装の課題
-
動作環境を把握するための強力なコンピュータ処理能力
-
カメラやセンサーを接続するための多数のI/Oインターフェース
- 優れた放熱性能
- モバイルロボットの場合、リアルタイムでデータを処理しなければならない
- 24時間365日の常時稼働、屋内外の環境への適応
- 省スペースへの配慮、AGV/AMR内部の狭いスペース制約に対応
進化するAMRへのソリューション 「MIO-5375」
AGVアプリケーションとは異なり、AMRアプリケーションでは、リアルタイムのデータ収集と予測/反応機能が重要です。また、シーケンシャル(順次的)な動きを素早く処理・実行するために、高性能なエッジAIコンピュータが必要です。MIO-5375は、第11世代インテル® Core™ プロセッサ(Tiger Lake)を搭載し、前世代と比較して4倍のAI機能を提供します。MIO-5375は、AdvantechのAI開発ツール「Edge AI Suite」を利用することができ、お客様は素早くAI機能を体験していただけます。
Edge AI Suiteの活用事例
1クリック、3分のインストールで、AI環境が自動的に構築され、デモを行うことができます。 また、大規模なエッジデバイスを管理するための、リモート管理ソフトウェア「WISE-DeviceOn」をMIO-5375に搭載しています。これにより、巨大なエッジデバイスを24時間遠隔で監視・管理でき、お客様のメンテナンスの手間を大幅に軽減します。さらにセキュリティ上の脆弱性を防ぐため、アップデートを無線で行うことができます。
製品の特徴
MIO-5375
- 第11世代インテル® Core™ プロセッサ(Tiger Lake、クアッドコア/デュアルコア)を搭載し、パフォーマンスが40%向上
- ファンレスによる低消費電力設計(15W)とファンソリューションによるハイパフォーマンス(28W)
- 最大64GBのデュアルチャネル DDR4-2400
- 最大6台の高精細入力カメラ用の拡張機能:2x GbEおよび4x USB 3.2 Gen.2 (10 GT/s)
- モーションコントロール用のオンボードCANバスインターフェース
- 過酷な動作温度をサポート 標準:0~60°C、産業用-40~85°C
- 「Edge AI suite」および「WISE-DeviceOn」によるリアルタイム通信、自己管理、リモート管理、
- ファームウェアのOTAアップデート、各種OSでのソフトウェアAPIの採用が容易
外観 |
|
前面 |
背面 |
I/O |
関連動画