TOPICSトピックス

セルフ窓口端末へのマザーボード採用事例/ 産業用Micro-ATX AIMB-506

2021/03/12

AIMB-506_1640x920_4昨今、金融業界ではお客様ひとりひとりのニーズに合わせた「革新的なパーソナルサービス」や「コストを削減したソリューション」を提供していくため、「デジタルファースト」という考え方が広く採用されています。

 

この考え方は、今までお客様と顔を合わせて行っていたサービス形態からデジタル形態へと移行させ、顧客満足度を向上させます。こうした便利でカスタマイズされたサービスによって、お客様はリアルタイムで自身の口座状況を把握することができます。例えば、セルフ窓口端末(Virtual Teller Machine、以下 VTM)を使用すれば、ビデオ通話で専門性の高いスタッフに相談でき、煩雑な銀行取引もスムーズに行うことができます。

 

今までのATMでは、機能が限定されており、ボタンでの操作しか行えませんでしたが、VTMは、従来のフロントサービスの95%を処理する能力に加えて、柔軟な労務管理によるコストの削減や、時間外にメンテナンスを行う機能も搭載しています。

課題

VTMは、デジタルが持つ「利便性」、そして人間が持つ「意思疎通のしやすさ」を効果的に組み合わせた製品です。機器メーカーは、VTMの長期的かつ安定的な運用、そして高まる需要を満たすため、信頼性の高いハードウェア設計を求めています。特にコールセンターのセルフ窓口端末では強力な演算性能、広いネットワーク帯域が求められます。こうした機能は、リアルタイムで行う通信やビデオ会議で必要となります。


VTMをカメラやデュアルタッチスクリーン、ネットワークモジュールなどの外部デバイスと接続するには、多様なI/Oスロットや追加の拡張スロットが必要となります。加えて、ボーダーレスなオンライン通信が普及するにつれ、オンライン銀行でのデータ保護、バックアップ、暗号化といったサイバーセキュリティの重要性も高まっており、ハードウェア、ソフトウェアを包括的に守るセキュリティソリューションが必要になっています。

ソリューション

Advantechの産業用 Micro-ATXマザーボード、AIMB-506は第9世代インテル Core™ i7/i5/i3 プロセッサを搭載し、卓越した演算&グラフィックス性能を提供します。これらの機能はビデオ通信とトランザクション要求を同時に行うVTMアプリケーションに最適です。

 

AIMB-506は 20x USBポートを備えており、現金自動支払機、レシート用プリンター、スキャナーなどをはじめとする多数の外部デバイスに接続できます。さらに、ディスプレイの二画面同時出力に対応しているため、VTMでの通話中に、広告を表示させることも可能です。

セキュリティを強化するUSB制御機能

外部からの攻撃や不具合を防ぐため、AIMB-506はUSB電源のオン/オフ制御機能を備えています。この機能によって、GPIOでデバイスからの電源供給を停止することができます。さらに、カスタムAPIや、Advantechのデバイス管理ソフトウェアである、「WISE-DeviceOn」を使用して、デバイスの24時間年中無休のリモート監視・制御を実現でき、勤務時間、勤務場所、人員の確保などの制約を減らすことができます。

 

「WISE-DeviceOn」詳細はこちら

セキュリティ設計・ソフトウェアサポートの強化

Advantechは、オンライン通信・取引におけるサイバーセキュリティの重要性を熟知しています。機密情報やそれに伴うセキュリティは、まさにVTMアプリケーションの重要なカギとなります。Advantechは、こうした機密情報を侵入や侵害から防ぐため、ハードウェア・ソフトウェア向けの統合型ソリューションを提案しています。AIMB-506は、システムが暗号化される際にデータを保護するトラステッドプラットフォームモジュール(TPM:インフィニオン社製)を組み込み済みのほか、前述のデータ保護・リアルタイム監視向けデバイス管理ソフトウェア「WISE-DeviceOn」に対応しています。

 

不正プログラムの侵入に際しても、McAfee社の「ダイナミック・ホワイトリスティング技術(インベントリを自動的に作成)」を使用してブロックできます。また、Acronis社の「自動バックアップ機能」を統合しているので、データが破損または物理的に損傷した際のリカバリーもサポートしています。

まとめ

VTMに対する需要は銀行業界において、ますます高まっています。AdvantechのAIMB-506は、統合ソフトウェア、リモート管理機能、セキュリティ強化機能を兼ね備え、高いパフォーマンスと信頼性を提供できるため、銀行やコールセンターの窓口業務の効率化をご検討のお客様にとって最適なソリューションとなっております。

採用製品

AIMB-506_3D_O_1200x837

AIMB-506

 

  • 第9世代Intel® Core™ iプロセッサ搭載
  • デュアルチャネルDDR4 RAM、デュアルディスプレイ(eDP、VGA、DVI-D、DP 1.2、LVDS)
  • マルチI/O: 20 x USB、14 x COM、16ビットGPIO、1 x M.2(B-Key)
  • FCC/CBクラスB認証、ESD保護レベル4(接触 4KV)
  • 製品寿命 約15年
  • 「WISE-DeviceOn」対応、リモートで USB 電力ON/OFF機能付き

 

詳細はこちら

 

外観

AIMB-506_Front _B

前面

背面

AIMB-506_IO_Banner (1)

I/O

 

組込みボードの詳細はこちら

関連動画

 

ソリューションの実現に関するお問い合わせはこちら

関連情報