【国内事例】ワイヤレス通信でコスト削減!太陽光発電のスマート監視
プロジェクトの背景
2018年7月、日本の内閣は、再生可能エネルギーを促進するための「第5次エネルギー基本計画」を承認しました。これにより、再生可能エネルギーは今後の日本の主要な動力源となる道を歩み始めました。現在(2021年)の日本の太陽光発電所の数(10,654)と272.2メガワット(MW)の生産電力量を見るに、「第5次エネルギー基本計画」が再生可能エネルギーの産業開発を促進させたと言えます。
安定した発電を続けるためには、ソーラーパネルによる発電量の監視や制御などの問題を解決する必要があります。
NWCは、住宅・商業・工業用の電力を発電・販売するクライアント(事業者)と提携しました。この事業者はフィールド(700×700m )に設置された88,000枚の太陽光パネル(28MW/hの発電能力)が発する発電量を監視する課題を抱えていました。当初、クライアントは13キロメートルの有線光ネットワークを考えていましたが、10億円以上のコストがかかり、現実的ではありませんでした。そのため現場と監視センターを結ぶ無線ゲートウェイソリューションが必要となりました。
要件
- 太陽光発電パネルの発電量の遠隔監視・制御
- 現場と監視センター間の通信を行う無線ゲートウェイソリューション
- 動作温度範囲(-40℃~70℃)での耐久性
ソリューション
太陽光パネルの発電量の監視には、クライアント(事業者)の要件を満たす「ADAM-3600」が選ばれました。「ADAM-3600」は、ソーラーパネルから発電データを収集し、LTE通信を使用して収集したデータをクラウドに送信します。そして3つのプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を備えた18台の「ADAM-3600」が、ソーラーパネルに接続されます。
インテリジェントな遠隔端末装置「ADAM-3600」は、-40℃から70℃の動作温度対応を備えており、LTEやWiFiなどの無線通信に対応します。「ADAM-3600」のワイヤレスネットワークはコスト効果が高く、プライベート、かつ安定・安全な通信を保証し、ソーラーパネルからのデータ収集用の通信が可能になります。また、遠隔管理システムにより、多数のI/OやPLCからデータを収集することができ、システムの統合に役立ちます。他にも、現場の映像をリアルタイム録画して監視センターに提供(リアルタイム監視)することで、異常が発生した場合にチームに警告を与えることができます。
「ADAM-3600」は、ソーラーパネルの発電量の監視/ 発電量データの収集、収集したデータをLTE通信でクラウドに送信することができ、クライアント(事業者)の要件を満たしました。