屋外設置機器でのCOM活用事例 / SOM-5962
外接機器・屋外設置機器でのCOM活用事例
過酷な環境や人口密度の低い地区でのエネルギー管理には数々の課題があります。
これらの課題に対し、Advantechのお客様(以下、B社)は、過疎地域においても安定したサービスが広範囲で得られる信頼性のあるソリューションを求めていました。B社はこれまでこうしたシステム構築することなく、サービスセンターで機器を集中管理してエネルギーサービスを提供するための屋外サーバーキャビネットを利用していました。そこでAdvantechは、モビリティや柔軟性、リモートサービスを備えるソリューションを提供しました。
ソリューションの課題と目的
クラスターシステムが、このソリューションに適していることが分かり、B社はリアルタイムでデータを送信するために、ITとOT(Operational Technology)を統合しました。これにより、プロセス管理を介して連携したシステムを構築することで、正確な情報を適切なタイミングでサーバーキャビネットへ送信しながらも、サイバーセキュリティを十分に確実にすることができます。
しかし、ローカルに配置した機器が厳しい環境下で正常に稼働しない場合があり、広範域で安定したタイムリーなサービスを維持することは困難でした。また、B社はエコシステム開発に必要な高耐久クラスターコンピューターがなかったため、次の課題に直面しました。
- インフラ管理においてシームレスな対応を可能にするリソース
- サービス拡大に伴う事業拡大による、バッチでの設備管理
- 過酷な環境下での長期供給の確保
ソリューション
B社は、クラスタシステム開発において多様なSKUや高耐久性設計を備えるAdvantechの「SOM-5962」を採用し、クラスターシステム開発での複数SKU(在庫管理単位)や堅牢な設計に利用しました。そして、開発コストを削減し、システム開発を加速化させ、あらゆるシステムにわたるプラットフォーム設計を迅速に展開することが可能となったのです。COM Expressが持つ柔軟性により、B社は、基本的なシステムに基づいた製品タイプを容易に拡張し、様々な場所における要件を満たすことができました。
Advantechの COM Express Type7モジュール「SOM-5962」は、2~16基のCPUコア、最大128GBのメモリを搭載できます。Advantechのテスト工場で、周辺温度:-40~85℃のバーンイン試験や振動試験を通過し、厳選されたマテリアルを使用したRAM(SQRAM)を採用しており、強風による強い衝撃に対する高耐久性が実証します。(オプションで高耐久SODIMM設計を採用可能)
高耐久設計で、サーバーグレードの性能を発揮できるため、屋外の過酷な高低温度環境でのワークステーション(高度な処理能力をもつ小型コンピューター)での利用に適しています。
「SOM-5962」の主な特徴
- Intel Atom™C3000プロセッサ
- COM Express R3.0 Basic Module Type 7 ピン配列
- 2〜16コアプロセッサ、最大TDP 31W
- Dual-CH DDR4 2400 ECC搭載 最大128GB
- 高速Ethernet (4X 10GBASE-KR インターフェース、1X GbE)
- 豊富な拡張(3X PCIex4、1X GbE、2X SATA 3.0、4X USB 3.0)
独自設計による防振機能(特殊なネジでメモリをCOMに固定可能)
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前面 |
背面 |
AdvantechのCOM Expressは、10年以上に渡って人気のある組込みボードで、スタンダードで柔軟性のある設計はお客様から長年ご好評頂いており、スモールフォームファクタ、優れたコンピューティング効率、低消費電力でブレードサーバの省スペース化・長時間稼働を実現します。
Advantechのサーバーグレード製品の特徴
スケーラビリティ・高い拡張性
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リアルタイム接続
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高い信頼性&管理性
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包括的なエンドポイントセキュリティ
(オプション)
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COM-HPC規格「SOM-8990」
AdvantechはCOM Express Type 7のサーバーグレード製品として現在発売中の「SOM-5962」、「SOM-5992」など屋外ワークステーションのアップグレードを容易に行えるCOM製品を幅広く揃えております。他にもCOM-HPC規格に対応した「SOM-8990」を発売しており、各種検証並びに革新的な次世代製品を検討中のユーザーへのサンプル対応等を進めています。
Advantechについて
Advantechは、IoTインテリジェントシステムおよび組込みプラットフォームの分野でグローバルトップシェアのインダストリアル・プラットフォームメーカーです。「Enabling an Intelligent Planet(インテリジェントプラネットの実現)」をコーポレートビジョンに掲げ、近年はIoT、ビッグデータ、AIのトレンドを取り入れ、エッジインテリジェンスなWISE-PaaS AIoTプラットフォームとマーケットプレイスのインダストリアル業界向けソリューションを提供し、クライアントとビジネスパートナーとが結びつきを深め、AIoT時代の新たなビジネスをCo-Creation(共創)できるエコシステムの実現を進めています。
(ウェブサイト:www.advantech.com)
アドバンテックテクノロジーズ(ATJ)について
アドバンテックテクノロジーズ株式会社 (略称:ATJ、旧オムロン直方) は、Advantechグループの日本国内拠点として、Advantech製品の販売ならびに、医療設備、ロボット産業、設備産業などのインダストリアル向け電子機器のMade In Japan 開発・製造サービス(DMS/ODM/EMS)を提供しています。Advantechの豊富なAIoT関連製品を日本国内のお客様ニーズに合わせたカスタマイズサービスにも対応し、AI x IoT時代の新たなデザイン・イン・サービスをご提案致します。