エッジAI推論システム 「AIRシリーズ」
2020年5月、Advantech(本社 台湾)は、軽量サイズから高性能タイプまでラインナップしたエッジAI推論システム「AIRシリーズ」を発表しました。特定の業種・業態での使用に適合できるように多様な機能を備えているため、小売業における顔認証、AOI画像検査システム、ロボット、交通輸送、その他のAI・画像分析アプリケーションなど、AIを活用する様々なアプリケーションに対応します。
「AIRシリーズ」は「AIR-100、AIR-101、AIR-200、AIR-300」をラインナップし、AIアプリケーションに適合するように異なる機能を備えた設計になっています。さらにAdvantechは、使いやすいグラフィックユーザーインターフェース(GUI)や事前学習済みAIモデルを搭載したソフトウェアツールキット「Edge AI Suite」を「AIRシリーズ」に標準搭載することで、お客様のエッジシステム上でのAI推論システムの活用を強力にサポートします。
主な特徴
AIアプリケーションの多様性 小売、交通モニタリング、ナンバープレート認識、AOI画像検査システム/ビジョン検査、医療向けの様々なアプリケーションに特化した機能を搭載。 |
エッジAIの作業負荷に耐えうる高耐久設計 PCIe x16のグラフィックカードが組込まれた、または統合されたAIモジュール「VEGA-300シリーズ」を搭載したエッジAI推論システム「AIRシリーズ」は、この軽量で高性能なAIコンピュータの両方の要件に応えます。 |
「Edge AI Suite」 「Edge AI Suite」が標準で搭載された「AIR-100/101 200 システム」は、エッジAI推論のデプロイを加速し、異なる種類のハードウェアアクセラレーションおよびリアルタイムのデバイス監視を実現します。 |
「Edge AI Suite」 |
「Edge AI Suite」によるAI導入の促進
AdvantechのAI推論システム「AIRシリーズ」は、Intel®OpenVINO™ツールキットの最新リリース(R3.1)と統合可能なソフトウェアツールキット「Edge AI Suite」を標準搭載しており、エッジデバイス上での高速ディープラーニング推論を可能にし、GUIのダッシュボードでリアルタイムのデバイス状態をモニタリングできます。
Intel OpenVINO™ ツールキット 高性能なコンピューター・ビジョンとディープラーニングの開発作業を高速化し、ビジョン・アプリケーションへの組み込みを実現します。 |
Advantechの最新 「Edge AI Suite (v1.2)」には、モニタリングアプリケーションで人気のある、最適化された「Yolov3【物体検出】学習済モデル」を搭載しており、OpenVINO™単体で実行する場合よりも、VPUで2.8倍の優れたパフォーマンスを提供します。「Edge AI Suite (v1.2)」を使用して、VPU + GPUの異なるアクセラレーションに対応できる「Yolov3モデル」を実行し、単一のデバイスを使用する場合よりも5倍のAI推論性能を提供します。
Advantech Edge AI Suite と OpenVINOを使ったソーシャルディスタンス検出アプリのプログラミング・デモ事例
アドバンテックテクノロジーズ主催のオンラインセミナーで照会された、九州大学 DEVEL 代表 比嘉様によるAdvantech Edge AI Suiteを活用、Intel OpenVINOを使ったAIアプリ開発のデモです。
Intel Movidus VPU(AIアクセラレータ)を搭載した、Advantech製産業用コンピュータ上で動作させています。 事例はWEBカメラからの顔の位置を距離として検出し、かつ、複数人の人物の間隔=ソーシャルディスタンスを検出するプログラムになっています。 Pythonベースのプログラミングで約200ステップ(内50ステップはモデル抽出部)というシンプルなプログラミングで実現できています。
製品紹介
多様なアプリケーションでリアルタイム通信を実現
AIRシリーズには、Intel Movidius Myriad X VPUを搭載した「AIR-100」、「AIR-101」、「AIR-200」およびPCIe x16スロットで、高性能グラフィックカードを搭載可能な「AIR-300」をラインナップしています。
AIR-100
Intel®Atom®x7-E3950 CPU、1 x Intel®Movidius™Myriad™X VPUを搭載、マルチ4Kディスプレイに対応し、顔認識機能を備えたインタラクティブなキオスクやホワイトボード、小売業界での利用に適しています。
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AIR-101
IntelAtom®E3940 Quad Coreプロセッサ、2 x Intel®Movidius™Myriad™X VPUを搭載し、DINレール設計、幅広い電源入力(12V〜28V)で、AGVや工場のオートメーションといったアプリケーションに最適です。
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AIR-200
Intel®Core™i5プラットフォームで2 x Intel®Movidius™Myriad™X VPUを搭載し、最大1080pのビデオエンコード・デコード、交通モニタリング、ナンバープレート・車種認識に適したマルチチャネル処理などの、高性能コンピュータのニーズに対応します。
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AIR-300
多数のI / Oを備えたサーバーグレードのコンピュータで、Intel Xeon E3 /第6・7世代Core iシリーズプロセッサーとPCIe x16スロット、高性能グラフィックカードに対応可能で、ロボットAOI光学検査システムなどのアプリケーションで高速AI推論およびオンプレミストレーニングを実現にします。
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関連ソリューション
(ATJ製品ページ)
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(英語ページ)
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VEGA300シリーズによる画像処理・エッジAIシステムの実現
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Advantechの「AIRシリーズ」は現在発売中です。詳細の情報やお見積りを必要とされる場合には、Advantechウェブサイトまたは最寄りのアドバンテックグループ・代理店の営業担当者・関連代理店にご相談ください。
Advantechについて
Advantechは、IoTインテリジェントシステムおよび組込みプラットフォームの分野でグローバルトップシェアのインダストリアル・プラットフォームメーカーです。「Enabling an Intelligent Planet(インテリジェントプラネットの実現)」をコーポレートビジョンに掲げ、近年はIoT、ビッグデータ、AIのトレンドを取り入れ、エッジインテリジェンスなWISE-PaaS AIoTプラットフォームとマーケットプレイスのインダストリアル業界向けソリューションを提供し、クライアントとビジネスパートナーとが結びつきを深め、AIoT時代の新たなビジネスをCo-Creation(共創)できるエコシステムの実現を進めています。
(ウェブサイト:www.advantech.com)
アドバンテックテクノロジーズ(ATJ)について
アドバンテックテクノロジーズ株式会社 (略称:ATJ) はAdvantechグループの日本国内拠点として、プリント基板の開発設計と製造技術を軸とし、医療設備、ロボット産業、設備産業などのインダストリアル向け電子機器の開発・製造サービス(DMS/ODM/EMS)を提供しています。Advantechの豊富なAIoT関連製品を日本国内のお客様ニーズに合わせたカスタマイズサービスにも対応し、IoT時代の新たなデザイン・イン・サービスをご提案致します。