第8世代Intel®Core™プロセッサーを搭載した高性能3.5インチSBC MIO-5373を発表
2020年4月9日、Advantechは第8世代Intel ®Core™プロセッサー・ファミリーおよび省電力SoCを搭載した高性能3.5インチSBC、MIO-5373を発表しました。146 x 102mmのコンパクトサイズで、豊富なI / OやCANBus、幅広い電源入力など特定の業種・業態ソリューションにも対応可能な機能を有しています。
MIO-5373は、医療機器や自動制御システム、屋外キオスクなどのアプリケーションだけでなく、Intel Coreレベルの処理性能および小サイズが要件となるアプリケーションでの利用にも最適です。
主な特徴
クアッドコア性能と3種類のインターフェース
第8世代Intel®Core™プロセッサーを搭載した省電力SoCは、デュアルからクワッドにCPUコア数を2倍にした最初の世代で、15Wの消費電力で従来の2倍の処理性能を発揮します。
第9世代ロープロファイル対応グラフィックエンジンを備えたMIO-5373は、最大4K解像度に対応した3種のインターフェイス(LVDS/eDP、HDMI端子、DisplayPort端子)および、ハードウェアのデコード/エンコード(H.265 / HEVC、H.264 / AVC、MPEG2)により、3つのディスプレイの同時表示を可能にします。
M.2 2280 (M-Key) NVMe PCIe x4 接続
DDR4(デュアルチャネル)を備え、最大32GB / 64GB *に対応し、M.2 2280(M-Key)、NVMe、PCIe x4といった最新規格の高速SSDを実現し、コンピューティングとストレージでのデータ転送速度を高速化します。コアプロセッサの処理性能だけでなく、システム全体のパフォーマンスを向上させることで、医療アプリケーションや高負荷のコンテンツを表示するキオスクディスプレイでの画像処理に最適なSBCとなっております。
「iManager」ソフトウェア
MIO-5373に内蔵されている「iManager3.0」はAdvantech製の組込みコントローラー「EIO-201」をベースにしており、電源シーケンス制御を統合することで、GPIO、ハードウェアモニタリングツール、スマートファンユーティリティ、ウォッチドッグタイマーなどの汎用機能および機器の信頼性を高めることに成功しました。
最大1Mbpsの高速RS-232 / 422/485、I2C(100kb / 400kb / 1Mb)、CANBusなどの特定ドメインに対応可能な機能を備えた「iManager」は、WindowsおよびLinux両方のオペレーティングシステムのドライバーとソフトウェアAPIに対応し、豊富なI/O機能を提供して社内のソフトウェア開発を容易にします。
豊富なI/OとMIOe拡張で特定ドメインに対応可能
- WiFi+ BT用のM.2 E KeyまたはAIアクセラレーションカード
- 3G / LTEモジュール用のM.2 B KeyまたはSATA SSD
- NVMe PCIe x4 接続のM.2 M-Key SSD (オプションでSATA)
さらに、Advantechは業種・業態に特化したSBCを提供するため、カスタマイズ拡張用のMIO拡張インターフェイスとして4 x PCIe x1 / USB / LPC / SMBusスロットをご用意しております。
【参考例】
MIOe-260 I / Oモジュール
2 x GbE、8 x UART、4 x USB、2 x 絶縁付きCANBus、miniPCIeソケット、M.2 B Keyソケット
MIO-5373にMIOe-260を差し込むことで(MI/O拡張)、FA(ファクトリオートメーション)で使用されるAGV、CNCマシン、医療機器などの多様なI / O要件に対応できます。
主なアプリケーション |
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広範囲の電源入力と動作温度拡張対応
MIO-5373は12〜24Vの幅広い電源入力を備えており、HVACシステムを活用する工場の電源レールや屋外機器に対応します。
- -40°Cから85°Cまでの動作温度範囲をカバーできるようSKUを柔軟に変更可能で、過酷な屋外温度環境にも適応
- 高度なサーマルソリューション:CPU周辺の4つの対称的なヒートシンクのネジ穴を利用して、熱抵抗を大幅に低減し、熱をすばやく空気中に放散
- 屋外のキオスク、鉄道、工場などの環境で直面する動作温度および熱処理問題を効果的に解決
HVACシステム Heating Ventilation and Air Conditioning (暖房、換気、および空調)に関する快適さ、空気質、エネルギー効率を調節するシステム。 |
WISE-PaaS / DeviceOn:クラウドベースマネジメント
MIO-5373は、「iManager」ソフトウェアのAPIとユーティリティに対応可能で、Windows 10およびUbuntuと容易に統合できます。AdvanetchのWISE-PaaS / DeviceOn(IoTデバイスの運用・管理ソフトウェア)を使用すれば、パブリッククラウドまたはプライベートクラウドを通じて産業用IoTデバイスを容易に統合、視覚化、操作、管理できます。
DeviceOnのインターフェイスは操作しやすく、ユーザーは容易にデバイスの状態を監視し、電源のオン/オフをリアルタイムで制御できます。またトラブルシューティングを行い、オンサイトおよびリモートで無線(OTA)による更新を実行できます。
Ubuntu Debian GNU/Linuxをベースとしたオペレーティングシステム(OS)。Linuxディストリビューションの1つであり、自由なソフトウェアとして提供されている。 |
MIO-5373 仕様概要
- 第8世代Intel ®Core i7-8665UE / i5-8365UE / i3-8145UE
- DDR4-2400MT / s(デュアルチャネル)、最大32GB、オンボードeMMC 32GB
- 48ビットLVDS / eDP + HDMI + DPによる3画面同時表示、最大4K解像度
- デュアルGbE、4 x USB3.0、2 x RS-232 / 422/485、CANBus、電源入力 12-24V
- M.2 E Key 2230 および M.2 B Key 2280(SATA、3G / LTE)、NVMe PCIe x4接続 M.2 M Key 2280(オプション)
- 4 x PCIe(x1 / x2 / x4)、USB、LPC、SMBusを備えたMIO拡張インターフェース
- Windows 10およびLinux用のiManagerソフトウェアAPIをサポート
- WISE-PaaS / DeviceOnに対応
Advantechについて
Advantechは、IoTインテリジェントシステムおよび組込みプラットフォームの分野でグローバルトップシェアのインダストリアル・プラットフォームメーカーです。「Enabling an Intelligent Planet(インテリジェントプラネットの実現)」をコーポレートビジョンに掲げ、近年はIoT、ビッグデータ、AIのトレンドを取り入れ、エッジインテリジェンスなWISE-PaaS AIoTプラットフォームとマーケットプレイスのインダストリアル業界向けソリューションを提供し、クライアントとビジネスパートナーとが結びつきを深め、AIoT時代の新たなビジネスをCo-Creation(共創)できるエコシステムの実現を進めています。
(ウェブサイト:www.advantech.com)