「MIO-5393」第9世代Intel ®Xeon®/Core™を搭載した高性能3.5”SBC
2020年6月15日、Advantech(本社 台湾)は、第9世代Intel®Xeon®/ Core™を搭載した最新の3.5”SBC 「MIO-5393」を発表しました。146 x 102 mm(5.78 x 4.01インチ)のコンパクト設計を特徴とするこのシングルボードコンピューターは、豊富なI / O機能とCANバスを備え、業種・業態に特化したソリューションに応用できます。
また、Advantech独自のスモールフォームファクター設計により幅広い動作温度範囲(-40〜85℃)に対応し、屋外設置のマイクロサーバー、自動光学検査、設備機器、乗客情報システム、屋外キオスクなどで高速な処理が必要とされる様々なアプリケーションに最適です。
主なアプリケーション
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ハイコンピューティング性能
最新の第9世代Intel ®Xeon®/ Core™で6コアを搭載する3.5”SBCは、Advantechのこのプラットフォームが業界初(2020年6月現在)となります。 「MIO-5393」は、USB 3.2 Gen 2(10Gbps)を利用しており、そのパフォーマンスは前世代のおよそ2倍となっております。
またIntel Gen9 LPグラフィックエンジンを搭載し、48ビットのLVDS(eDPオプション)、HDMI(最大4K出力/30Hz)、ディスプレイポート(最大4K出力/60Hz)の出力端子から三画面同時出力が可能です。
高速NVMeストレージ
最大32GB / 64GB *のメモリ容量で、デュアルチャネルDDR4 2400MHzに対応。さらに、M.2 M-Key 2280スロットを搭載し、NVMe(通信プロトコル)/PCIe接続(PCIE Gen3x4【4X PCIe 3.0】)の高速SSDストレージをサポートします。
ハイコンピューティングおよびストレージの高いデータレートに対応できるため、コンパクトな3.5”フォームファクターでハイパフォーマンスを要求する多様なアプリケーションに最適なソリューションです。
革新的なサーマル設計で幅広い動作温度をサポート
MIO-5393は、優れた温度管理を実現する革新的なQuadro Flow Cooling System(QFCS)サーマルソリューションを備えています。この最先端の高効率冷却ソリューションは、卓越したコンピューティングパフォーマンスを発揮します。薄型&軽量で静音動作のスマートファンを備えており、動作温度が60°Cでも、コンピューティング・システムのパフォーマンス低下の要因となる、高温によるCPUのサーマルスロットリングの発生などを最小化できます。
CPUの処理能力を 100%活用
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薄型&軽量
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静音動作
(最大4,300rpm)
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容易な組み立て
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Quadro Flow Cooling System (QFCS)の詳細はこちら
また2つの異なるTDP(45W / 25W)のSKUを使用し、アクティブ冷却またはパッシブヒートシンクにより過酷な温度(-40〜85℃)での操作をサポートします。さらにCPU周辺の4つの対称ネジ穴を利用して、熱抵抗を大幅に低減し、熱をすばやく放散でき、屋外キオスク、鉄道、過酷な工場環境などで直面する温度・熱問題を効果的に解決します。
「iManager」ソフトウェア
MIO-5393に内蔵されている「iManager3.0」はAdvantech製の組込みコントローラー「EIO-201」をベースにしており、電源制御シーケンス機能を統合することで、GPIO、ハードウェアモニタリングツール(RAS)、スマートファンユーティリティ、ウォッチドッグタイマー(WDT)などの汎用機能および機器の信頼性を高めることに成功しました。
最大1Mbpsの高速RS-232 / 422/485、I2C(100kb / 400kb / 1Mb)、CANBusなどの特定ドメインに対応可能な機能を備えた「iManager」は、WindowsおよびLinux両方のオペレーティングシステムのドライバーとソフトウェアAPIに対応し、豊富なI/O機能を提供して社内のソフトウェア開発を容易にします。
ドメイン重視のI / Oで柔軟な拡張を実現
- WiFi+ BTWiFi + BT用無線モジュール/ AIアクセラレーションカード用E-Key
- 3G / LTEモジュール/ SATA SSD用B-Key
- NVMe / PCIex4 SSD M-Key(オプション)
さらに、AdvantechのMIO拡張インターフェースは、業種・業態に特化した拡張またはカスタム拡張用に4 X PCIe x1 / DDI / USB / LPC / SMBus接続を提供します。
【参考例】
MIOe-260 I / Oモジュール
2 X GbE、8 X UART、4 X USB、2 X 絶縁CANバス、1 X miniPCIeソケット、1X M.2 B-Keyソケット
「MIO-5393」にMIOe-260の I/Oモジュールを差し込むことで(MI/O拡張)上記をモジュールを追加で搭載できます。この多様で拡張可能なI / Oにより、FA(ファクトリオートメーション)で使用されるAGV、CNCマシン、医療機器などの多様なI / O要件に対応できます。
Advantechならではのソフトウェアと、リモート管理機能を搭載
「MIO-5393」は、Windows 10、Ubuntu 18.04 LTSイメージやソフトウェアAPI 「iManager」、SUSIユーティリティを提供します。また、AdvantechのWISE-DeviceOnは、IoTデバイスのリモート運用管理ソフトウェアであり、パブリッククラウドまたはプライベートクラウドを介して、Advantech製IoTデバイスの動作状態や制御、ソフトウェアアップデート(OTA)など、遠隔からのデバイス管理業務を容易にするソリューションを提供いたします。
Ubuntu Debian GNU/Linuxをベースとしたオペレーティングシステム(OS)。Linuxディストリビューションの1つであり、自由なソフトウェアとして提供されている。 |
「MIO-5393」の主な機能
- 第9/8世代Intel ®Xeon®/ Core™プロセッサ、最大6コア& TDP 45W / 25Wをサポート
- Xeon SKU用の最大64GB *、ECCのデュアルチャネルDDR4-2400
- 48ビットLVDS + HDMI + DPの三画面同時出力
- USB 3.2 Gen2 (10 Gbps)、 TPM 2.0 & NVMe/PCIe Gen3x4(【4X PCIe 3.0】) SSD
- デュアルGbE、SATA III、RS-232 / 422/485、CANBus、SMBus、I2C
- M.2 B-Key 2280/3042、(オプションでM-Key 2280)、M.2 E-Key 2230
- iManager 3.0、SW API、WISE-DeviceOnをサポート
*選択したSO-DIMMモジュールで64GBをサポート
国内での開発デザインサービスとカスタマイズ対応
日本国内においては、国内に開発・製造リソースを有する、アドバンテックテクノロジーズ(ATJ)にて、キャリアボードや周辺システムの開発製造も含めた、お客様専用システムの開発製造受託サービス(DMS)を提供する事が可能です。ATJはこれまで数多くのCOM Expressボードやそのキャリアボード・システムの開発を経験しており、日本国内メーカーの要求基準を満足した、きめ細やかなカスタム対応を実施する事が出来ます。
デザインサービスの事例:
キャリアボードの開発
ケース(筐体)含めたシステム開発
CPUボード自体のカスタム対応
Advantechについて
Advantechは、IoTインテリジェントシステムおよび組込みプラットフォームの分野でグローバルトップシェアのインダストリアル・プラットフォームメーカーです。「Enabling an Intelligent Planet(インテリジェントプラネットの実現)」をコーポレートビジョンに掲げ、近年はIoT、ビッグデータ、AIのトレンドを取り入れ、エッジインテリジェンスなWISE-PaaS AIoTプラットフォームとマーケットプレイスのインダストリアル業界向けソリューションを提供し、クライアントとビジネスパートナーとが結びつきを深め、AIoT時代の新たなビジネスをCo-Creation(共創)できるエコシステムの実現を進めています。
(ウェブサイト:www.advantech.com)
アドバンテックテクノロジーズ(ATJ)について
アドバンテックテクノロジーズ株式会社 (略称:ATJ、旧オムロン直方) は、Advantechグループの日本国内拠点として、Advantech製品の販売ならびに、医療設備、ロボット産業、設備産業などのインダストリアル向け電子機器のMade In Japan 開発・製造サービス(DMS/ODM/EMS)を提供しています。Advantechの豊富なAIoT関連製品を日本国内のお客様ニーズに合わせたカスタマイズサービスにも対応し、AI x IoT時代の新たなデザイン・イン・サービスをご提案致します。