遠隔地から車両運行監視が可能なバス車両管理ソリューション
世界観光機関(UNWTO)によると、ヨーロッパは2019年に約7億4,430万人の外国人観光客を受け入れ、世界の国際観光の51%を占めています。同様に、欧州横断の道路および鉄道ネットワークの発展と利便性が向上しました。それに伴い、近年、ヨーロッパの国境を越えた交通も増加しています。こういった移動の増加は、バスのフリートマネジメント、インフォテインメント、および遠隔監視機能の需要増加につながっています。乗客に安定した無線サービスとエンターテインメントを提供すると同時に、より効果的なフリートマネジメントを維持するための、信頼性の高い車載システムを必要としていました。
Advantechは、堅牢性の高いデザインの「ARK-2121V」車載ファンレスボックスPCを提供し、効率的なフリートマネジメントおよび乗客インフォテインメントシステムのマルチコネクティビティを実現しました。
ARK-2121V
システムの要件
某大手バス会社(B社)は、国境を越えたネットワークを通じてヨーロッパ各国にサービスを提供するバス会社です。B社は、レガシーな車載システムを最新のシステムに置き換えることを計画していました。システム要件としては、車載アプリケーションにおける過酷な環境下でも安定した動作が可能で、国際的な車載規格認定、堅牢性が高く、信頼性も高いシステムを必要としていました。
また、リアルタイムな車両監視/追跡、および充実したインフォテインメントを実現するための安定したワイヤレス接続(4G LTE通信)を必要としました。さらに、車載システムの安定した運用性を確保し、運用コストを削減するために、リモートでのデバイス監視/管理機能も必要としました。
ソリューション
Advantechは、車載向けファンレスボックスPC「ARK-2121V」を提供しました。「ARK-2121V」は、国際車載規格E-MarkおよびISO-7637-2 車両グレードの電力認証を取得し、あらゆる車載アプリケーションにおいて安定した動作を保証します。 プロセッサにはIntelAtom®を採用、簡単に機能拡張可能なモジュラーデザインを採用し、ビデオ監視、フリートマネジメント、および乗客インフォテインメントなど優れた拡張性かつ費用対効果の高いソリューションを実現しました。また、国境を越えたネットワークの安定性を確保するために、4G LTEモジュールとWi-Fiモジュールの両方にSIMカードホルダーを備えた2つのmini PCIeスロットを搭載しています。さらに、この2つのmini PCIeスロットは、CAN-BUSモジュール用としても使用可能で、CAN-BUSにより車両ステータスをチェックすることが可能です。2画面独立表示機能(HDMI+VGA)による乗客インフォテイメントの提供、x4 PoEカメラを用いた危険察知、事故の防止、安全性向上を実現しました。
堅牢性に関しては、幅広い動作温度(-30〜70°C)、IEC-60721-3-5 5M3 認証済の耐振動性・耐衝撃性をサポートしています。車載システムの安定した運用性に対する打ち手として、リモートデバイス管理ソフトウェア”WISE-DeviceOn”を搭載し、ユーザーは車載システムをリモートで監視・管理をすることが可能です。また、リモート車両診断/分析とシステム修復を同時に実行することが可能です。 Advantechの「ARK-2121V」は、ヨーロッパ諸国を横断するバスのフリート管理をより効果的・効率的に、そしてより安心して行えるようになりました。
ボックスコンピュータの用途別 トレンド
WISE-DeviceOn
採用製品 ARK-2121V
- Intel® Atom E3825 Dual Core 1.33 GHz & E3845 Quad Core 1.91 GHz SoC
- x4 PoE ポート、メインストリームIPカメラをサポート
- 絶縁COMポートおよびDIO
- 4G LTEモジュールとWi-Fiモジュールの両方に対応した2つのSIMカードホルダー
- 広範囲な動作温度(-30 ~ 70° C)
ARK-2121Vをもっと詳しく!
【最新データシートのダウンロード】
下記のフォームに必要事項を記載頂きましたら、データシートのダウンロードURLをメールにてご案内致します。