ファンレス組込みコンピュータ EPC-C301/マシンビジョン・ロボット制御向け
第8世代Intel®Core™プロセッサを搭載したコンパクトなファンレス組込みコンピュータ「EPC-C301」は、様々なアプリケーションに対応可能な多種多様なI/O、-20℃から60℃でのファンレス動作に対応する温度拡張対応(温拡対応)を実現しています。標準搭載のOSにはUbuntu OSを採用。(Windows.10に切り替え構成も可能) Intel社の「OpenVINOツールキット」の動作にも対応し、AOIや自動車のナンバープレート認識(APNR)などのEdge AI、マシンビジョン・アプリケーションでの利用が可能です。
小型筐体に圧倒的なI/Oを搭載
「EPC-C301」は、4 x GbE LAN、4 x USB 3.2 Gen2 x1(10Gbps)、4 x USB 2.0、4 x UARTをサポートし、カードリーダー、バーコードスキャナー、キーパッド、指紋センサーなどの多様な周辺機器や、マシンビジョン・アプリケーションに適したIP/HD用のカメラ入力に対応します。さらに、オートメーションや医療現場での利用に特化した2 xCANBusポート(アイソレーションタイプ)を搭載しています。
多様なI/Oに加えて、WindowsおよびLinuxベースのドライバー/ APIを搭載しており、周辺機器との非常に高い適応性が確保されています。
ハイパフォーマンス・コンピューティング
「EPC-C301」は、第8世代Intel Core Uシリーズ 初のクアッドコアプロセッサー( core i-5/ i-7、4コア/ 8スレッド)を搭載し、15Wの低消費電力で、前世代と比較して1.5倍のCPUパフォーマンスを発揮。最大32GBの高帯域幅のデュアル・チャネルDDR4により、高負荷の集中データ処理および画像処理をスムーズに実行します。さらに、SATA SSDおよびPCIex4 SSDの両方の通信インターフェースへの接続を可能にする「M.2 M-Key 2280タイプ」を搭載し、高速インターフェース対応でコンピュータの処理速度を向上できます。
Wi-FiとBluetooth用のM.2 Eキー 、LTE用のM.2 Bキー、AdvantechのEdge AIアクセラレーション・モジュール「VEGA-330」と互換性を持つmini-PCIe等に対応するための拡張機能を備え、幅広い無線通信インターフェースに接続できることから、エッジでのIoT機器の無線通信を容易に進めることができます。
乗客情報システム(PIS)やスマートパーキングなどの屋外アプリケーションにおいても、幅広い動作温度(-20〜60°C / -4〜140°F)で対応します。
アプリケーション
自動ナンバープレート認識 (ANPR) |
無人搬送車 (AGV) |
自動光学検査 (AOI) |
ANPRは、現在、ETC(電子料金収受システム)、交通監視、スマートパーキングシステムで広く採用されています。人件費を削減するだけでなく、交通の流れを速め、交通渋滞による大気汚染の軽減に役立ちます。 |
AGVやドローンは、自動保管および検索システム(AS / RS)、空港の手荷物処理システム、食品・穀物処理システムで利用されています。センサーや画像処理技術を活用し、エラーを回避します。 |
AOI、コラボレーションロボット、AGVアプリケーションは、AI、マシンビジョン、音声、RESTテクノロジーを融合し、生産フローをより自動化して生産効率、品質、安全性を向上させます。 |
EPC-C301の活用機能 Intel VPU |
EPC-C301の活用機能 CAN、GPIO |
EPC-C301の活用機能 Intel VPU・サーボモーター制御I / F: CAN、イーサネット |
I/O、外観
クリックして拡大 | クリックして拡大 |
主な特徴
*「EPC-C301」はアドバンテックテクノロジーズのオンラインストアでご購入頂けます
|
Intel ®OpenVINO™ツールキット
「EPC-C301」は、AIアクセラレーションモジュール「VEGA-330」を追加で構成することで、AIのワークロードを高速化させるIntel社の「OpenVINO™ツールキット」を活用可能(オプション)です。「 OpenVINO™」の開発キットは、包括的な機能を提供する「Ubuntu 18.04 LTS」と互換性を持っています。
Intel OpenVINO™ ツールキット 高性能なコンピューター・ビジョンとディープラーニングの開発作業を高速化し、ビジョン・アプリケーションへの組み込みを実現します。 |
Intel社のスマートシティおよび交通部門のジェネラルマネージャーである Sameer Sharma氏は、次のように述べています。
「都市人口と道路車両の増加に伴い、既存の道路インフラへにかかる負担を避けたい都市をサポートするため、Intel社は、Advantechと協力して、Intel®ディストリビューションの「OpenVINO™ツールキット」等のAIテクノロジーへ投資し、より安全で、より環境に優しく、より効率的な道路インフラへのイノベーションを促進していくつもりです。」
Intel エッジAIの特徴
プラグアンドプレイ機能 AI機能をエッジデバイスに拡張 |
推論効率の向上 Intel ビジョン・アクセラレーター・デザインによるAI推論ワークロードのスケーリング |
ソフトウェアの付加価値 展開と管理を促進 |
Advantech Edge AI Suite と OpenVINOを使ったソーシャルディスタンス検出アプリのプログラミング・デモ事例(Youtube動画) |
組込みソフトウェアサービスとWISE-DeviceOn
「EPC-C301」には、「Ubuntu 18.04」とWindows.10のOSイメージが提供されており、更にAdvantechのソフトウェアAPI「iManager」が付属しています。
Ubuntu Debian GNU/Linuxをベースとしたオペレーティングシステム(OS)。Linuxディストリビューションの1つであり、自由なソフトウェアとして提供されている。 |
Canonical社のデバイスエンジニアリング担当グローバルディレクターであるLoic Minier氏は次のように述べています。
「Canonical社は、「EPC-C301」に対して「Ubuntu 18.04」OSのデバイス認証をしており、10年間のソフトウェア更新サポートを保証することで、産業オートメーション・ロボット向けの安全なAIoTプラットフォームを提供します。」
「Ubuntu 18.04」に加えて、IoTデバイスの運用・管理ソフトウェアである「WISE-DeviceOn」が搭載されており、クラウドサービスを通じて産業用IoTデバイスを容易に統合し、デバイスの健康状態の「見える化」や、リモート操作/管理を行えます。
Advantechの組込み用コンピュータ・ラインナップ