IoTゲートウェイ活用によるネット通販物流網の強化
インターネットの普及に伴いオンラインショッピングの需要が増える中、巨大なサプライチェーンと効率的なロジスティクスシステムの構築は不可欠な課題です。配送量の拡大やカスタマーサービスの向上を目指す上でも、ロジスティックシスシステムを支えるための高性能なIoTソリューションと関連デバイスの導入が急務となっています。
増大する配送量への課題
大量のオンライン注文に直面したサプライヤー(B社)は、従来の配送方法では全ての注文を処理できず、新たなビジネスモデルを検討しました。そこで労働コストやその他リソースの徹底的な見直しを図るため、各配送センターに配置したデバイス類をクラウドに接続させ、クラウドサービスによって大量の注文・配送状況を一括管理するインテリジェントなロジスティックシステムの構築を検討しました。
ソリューション
超小型ゲートウェイ UBC (Ubiquitous Box Computer) の採用
Advantechは、B社の求める要件に応えるため、各配達車両用に小型ゲートウェイ「UBC-220」と、各配送センターに高性能でファンレス対応のコンピュータ・オン・モジュール(COM)「ROM-3420」を提供し、効率的な発送品の出荷管理、ログデータの追跡・保管等を実現しました。

UBC-220

ROM-3420
無線通信による物流のリアルタイム管理
B社が管理する全ての貨物車、小包専用ロッカー(パーセルロッカー)、出荷センターには小型で低消費電力の「UBC-220」が採用されました。また、「UBC-220」にはデバイスのリモート管理ソフトウェア「DeviceOn」を内蔵していることから、無線による輸送のリアルタイム監視を実現しました。アドオンのGPSとLTEモジュールを介しクラウドに接続して、リアルタイムの道路情報を取得することで、最適なルートを確保し、車両の走行時間と燃料コストを節約しました。さらに、EDR(エンドポイントでの検出と対応)と無線センサーの導入によりセキュリティが向上し、B社のロジスティクス全体の信頼性を高めることに成功しました。
効果的なデータマイニングと情報分析
顧客や販売店の情報・配送品・配送方法・ルートなどの取引中の全データはすべてクラウドに送られ、効果的なデータマイニング分析により多様な用途に活用できます。データコレクタとI/Oマネジャーとして優れた「UBC-220」は高効率なNXP i.MX6 Dual-Lite SoCを搭載した超低消費電力のIoTゲートウェイで、ファンレスモジュラー設計によりI/Oの増加に対しても柔軟な実装が可能です。また高度な演算能力でデータを分析・処理し、得られた情報を迅速にクラウドデータベースに同期できます。
※「UBC-220」の外観・I/Oはこちら
AIM-Linux (アドオン)
Advantechは多様な業種・業態における組込みソフトウェアの要件に対応可能な8種類のアプリ(アドオン)とソフトウェア開発キット(SDK)を提供し、組込みアプリケーション向けにRF診断、接続診断、システム診断、プロトコル移行などのソフトウェア開発を支援いたします。

※参考画像は2019年までのアプリケーションを表示しています(7種類)
「WISE-DeviceOn」によるリモート管理
「UBC-220」にはAdvantechのデバイス管理ソフトウェア「WISE-DeviceOn」が組込まれており、効率的で信頼性の高いリモート監視の実行、機器の動作ステータスの追跡、運用と保守の効率を向上させる無線ソフトウェア(OTA)アップグレードに対応しています。
UBC-220の特徴
- NXP ARM Cortex-A9 i.MX6 Dual Lite 1 GHz
- DDR3(1 GB)、eMMC Flash(4 GB )を搭載
- OpenGL ES 2.0および OpenVG 1.1 ハードウェアアクセラレータ、フルHD(1920x1080)対応
- LVDSおよびHDMIによる2画面同時表示をサポート
- 1 X HDMI(1920x1080)、1X UART(4線)、1x USB 2.0、1X USB OTG(クライアント)
- 1X 10/100/1000 Mbps イーサネット、 1X SDスロット
- 2X mini-PCI(WIFI/3G用)をサポート
- Linux/Android の各種OSをサポート
- 電源:12VDC、動作温度:0~60℃
- 寸法(W x D x H):142 x101 x 30 mm
I/O、外観 | |
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利用シーン:ネットワーク/ロジスティックス | |
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ロジスティクス |

Downsizing Gateway Solution
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Advantechについて
Advantechは、IoTインテリジェントシステムおよび組込みプラットフォームの分野でグローバルトップシェアのインダストリアル・プラットフォームメーカーです。「Enabling an Intelligent Planet(インテリジェントプラネットの実現)」をコーポレートビジョンに掲げ、近年はIoT、ビッグデータ、AIのトレンドを取り入れ、エッジインテリジェンスなWISE-PaaS AIoTプラットフォームとマーケットプレイスのインダストリアル業界向けソリューションを提供し、クライアントとビジネスパートナーとが結びつきを深め、AIoT時代の新たなビジネスをCo-Creation(共創)できるエコシステムの実現を進めています。
(ウェブサイト:www.advantech.com)
アドバンテックテクノロジーズ(ATJ)について
アドバンテックテクノロジーズ株式会社 (略称:ATJ、旧オムロン直方) は、Advantechグループの日本国内拠点として、Advantech製品の販売ならびに、医療設備、ロボット産業、設備産業などのインダストリアル向け電子機器のMade In Japan 開発・製造サービス(DMS/ODM/EMS)を提供しています。Advantechの豊富なAIoT関連製品を日本国内のお客様ニーズに合わせたカスタマイズサービスにも対応し、AI x IoT時代の新たなデザイン・イン・サービスをご提案致します。