受付から診断まで、医療向けマルチタッチモニタ
様々なサービスを展開する昨今の医療現場では、モニタにタッチ操作を求める声が大きくなっています。例えば、手術室や受付、駐車場、受付のチェックイン・カウンター/セルフサービス・ステーション、IDチェック、健康診断用のタッチ制御などが挙げられますが、他にもタッチモニタが必要なアプリケーションは数多くあります。
また、医療現場での使用が想定されるタッチモニタには、DICOMや内部ガンマ補正(画像の色情報を調整)に準拠し、優れた視認性や柔軟なタッチ機能が求められます。
病院でのタッチモニタ活用事例
ICT(情報/通信技術)は、医療分野でも活用されています。それに伴い、5G、3D、AI、ストリーミング、遠隔診断などのアプリケーションに対応できるよう設計された医療用タッチモニタの数が増加しています。病院には、手術室、看護ステーション、外来、受付など、さまざまな部門があります。そのため、モニタに求められる性能は設置される場所によって異なります。以下の図は、病院でモニタが利用されるアプリケーションの例になります。
モニタの用途別仕様
以下の表は商用から医療用途までの4つの分野におけるモニタの主な仕様をまとめたものです。
家庭用 | 産業用 | 医療用 | |
解像度 | FHD(1920 x 1080) | ||
輝度 (nit) | 250 |
350 ~ 2000
|
200 ~ 350 |
向き | 横置き | 横置き/ 縦置き | 横置き |
バックライト (MTBF) |
15,000 | 30,000 ~ 50,000 | |
6軸カラー調整 | なし | あり | |
入力電源 | AC | DC | |
タッチ機能 | なし | PCAP式 | |
推奨モデル | - |
VUE-3000シリーズ |
VUE-3000 医療用マルチタッチモニタ
Advantechの医療用マルチタッチモニタ「VUE-3000」シリーズは、病院の多様なサービスに柔軟に対応できるモニタソリューションです。ディスプレイサイズは21.5~ 27.0インチまでラインナップ。DICOMやガンマの規格に対応する通信・管理をサポートし、反射防止(AR)指紋防止(AF)のカバーガラスを採用しているほか、鮮やかな視覚体験を提供するFHD(1920×1080)を備えています。さらに、6軸色調整機能、医療認証規格「IEC-60601」に対応し、手袋着用、非着用、タッチペンによるモニタ操作で医療情報を記録することができます。
Advantech 医療用マルチタッチモニタ「VUE-3000」
医療スタッフは、「VUE-3000」シリーズのモニタを素手や手袋をしたまま、あるいはタッチペンを使って操作することができ、簡単にデータを入力することができます。さらに、 静音動作をサポートする「CS10V」、ノイズ低減など、患者に迷惑をかけないような設計がされています。「VUE-3000」の詳細な仕様は以下の通りです。
医療用途
- 鮮やかなカラーパフォーマンスを備えた高解像度
- バックライトのMTBF: 40000時間
- DICOM:カラーカーブ対応
- 6軸での色調整機能をサポート
機械設計
- マルチアングル設定用デュエルヒンジスタンド
- カラー/白黒ディスプレイを選択可能
- VESAマウント、据え置き型に対応
工業用途
- カバーガラスの反射防止(AR)および指紋防止(AF)コーティング
- ノイズ防止「CS10V」
- モデルの指、手袋、スタイラスの操作をサポート
- 耐衝撃保護規格「IK-08」
電気工学に基づいた設計
- 医用電気規格「IEC-60601-1」
- 電力短絡を回避する「DC-19V」を採用
- VGA、HDMI、DVI、DP、USB 3.0 I/Oポートに対応
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